日時:2019年11月10日(日) 10時~16時
趣旨説明:
音楽に国境はないと言われます。例えば、日本で良く知られている《蛍の光》のメロディーは、元々スコットランド民謡でありながら、明治 期の日本で唱歌として導入されました。その同じ旋律が朝鮮半島や中国に伝わると、今度は「抵抗歌」や「愛国歌」として歌われるようになります 。同一のメロディーが他の地域に伝播し、全く異なる文脈で用いられる。場合によっては、その音楽が人びとの心を揺さぶり、大きな政治変動を引 き起こす。このワークショップでは、世界各地の事例を元に、音楽の持つパワーについて考えてみたいと思います。
プログラム:
【第1セッション】10:00~11:30
山本薫(慶応大学)「中東におけるプロテストソングとしてのラップ」
山崎信一(東京大学)「『ユーゴスラヴィア』の担い手としてのロック音楽」
輪島裕介(大阪大学)「『世界の人びとに音楽の喜びを!』:日本とブラジルにおける国際歌謡祭」
【第2セッション】12:30~14:00
辻田真佐憲(作家・近現代史研究者)「先駆的な洋楽受容としての君が代」
梶さやか(岩手大学)「ナショナルな語りと歌いの伝播?:ポーランド国歌を例に」
福田義昭(大阪大学)「アラブ諸国国歌研究の課題と展望:エジプト国歌の事例を中心に」
【コメントおよび総合討論】14:20~16:00
芝崎祐典(中央大学)
井上貴子(大東文化大学)
主催:科学研究費助成事業(新学術領域研究)「グローバル関係学」
B01班「規範とアイデンティティー」
B02班「越境的非国家ネットワーク」
共催:東京大学 東洋文化研究所
問い合わせ:後藤絵美 (emi-gto[at]ioc.u-tokyo.ac.jp)