12月7日(土)午後、東洋文化研究所大会議室において、東洋文化研究所附属東洋学研究情報センター共同研究「日本漢籍集散の文化 史的研究 「図書寮文庫」を対象とする通時的蔵書研究の試み」と日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究「宮内庁書陵部収蔵漢籍の伝 来に関する再検討 デジタルアーカイブの構築を目指して」との合同成果報告会が開催されました。
報告会では、第一部、宮内庁書陵部図書課図書調査官小森正明氏による宮内庁書陵部図書寮文庫とその漢籍の伝来に関する講演、第二部 、二年間の書誌調査の成果として『春秋経伝集解』『通典』『東都事略』『誠斎集』に関する調査報告、最後に第三部として、二つのプロ ジェクトの研究代表者住吉朋彦氏とデジタルアーカイブの構築を技術的にサポートする岡嶋隆佑氏によるデジタルアーカイブ「宮内庁書陵部収 蔵漢籍集覧」の紹介が行われました。
会には百名近くの参加者があり、熱心な質疑討論が行われました。
なお、デジタルアーカイブは、近日中に、慶應義塾大学附属研究所斯道文庫及び東洋文化研究所附属東洋学研究情報センターにおいて、 所内公開される予定です。
日時:平成25年12月7日(土)13:30-17:00
場所:東京大学東洋文化研究所3階大会議室
プログラム:
第1部 講演 | 宮内庁書陵部図書寮文庫と漢籍の伝来 小森 正明(宮内庁書陵部図書課図書調査官) |
第2部 調査報告 | 金澤文庫本『春秋経伝集解』、奥書の再検討 佐藤 道生(慶應義塾大学文学部教授) |
種徳堂本『春秋経伝集解』について 高橋 智(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授) | |
漢籍の「巻」と「冊」再考:宋刊本『通典』をめぐって 大木 康(東京大学東洋文化研究所教授) | |
宋刊本『東都事略』現存諸本の関係について 上原 究一(日本学術振興会特別研究員) | |
『誠斎集』巻132の錯丁について 島田 翔太(慶應義塾中等部講師) | |
第3部 事業報告 | デジタルアーカイブ「宮内庁書陵部収蔵漢籍集覧」の構築 システム担当:NPOデジタルヘリテージデザイン (慶應義塾大学大学院文学研究科哲学専攻修士課程)岡嶋 隆佑 |
「日本漢籍集散の文化史的研究 「図書寮文庫」を対象とする通時的蔵書研究の試み」(申請者:慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授 住吉朋彦、東文研所内共同研究者:大木康)
「宮内庁書陵部収蔵漢籍の伝来に関する再検討 デジタルアーカイブの構築を目指して」(研究代表者:慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授 住吉朋彦)
担当:大木